法華宗本門流 立正寺 - ご本尊
法華宗は、法華経に基づいて信心をすすめこの世の中に真の幸福な世界を築くことを目的とし久遠本仏釈尊のご信仰を受け継いだ、宗祖日蓮大聖人の教えを正統に伝える唯一の宗派です。
また、日蓮大聖人の唱えられたように「南無妙法蓮華経」を聞き、信じ、口唱し、多くの人々の心に、仏になるための仏種植えていくことを信心の根本としています。
法華宗の門祖 日隆聖人は、鶴丸紋を本勝迹劣の宗義のシンボルとして日蓮大聖人の正統なご信心を受け継ぐ法華宗の宗紋と示されました。
法華宗再興唱導師と尊称され、宗祖日蓮大聖人の正しいご信仰「本門八品上行所傳本因下種之南無妙法蓮華経」をお伝え下さった日隆大聖人の門流として(元々「桃井家(もものいけ)の御出生であられたので」その家紋を用い、門流紋と定められました。
私達の宗教・信仰に於いて最も大切なものは信仰の対象たる「本尊」です。
支那唐代の法華経の高僧妙楽大師は、
たとい衆生の信心が真実でなかったとしても、信仰の対象たる本尊が正しいものであったならば、それより受ける功徳は大変多い。 もし本尊が低級なもの邪悪なものであっては信仰の上にみだらないつわりごとがなくてもそこから受ける加被力は淫らなものとなる。したがって成仏の成因たる下種とはならないのである(弘決一取意)
という意のことを明かされている。
宗祖日蓮大聖人もまた「本尊とは勝れたるを用ゆべし」と仰せられています。宗祖日蓮大聖人の期するところは、真の成仏、即ち最終的には人格の完成にあります。真正にして而も最高なる本尊を唱題信心することにおいて、その本尊の有する功徳を我々の心田に下種することを得、而して日常生活における祈願成就は当然得られるのです。
ここで法華宗の本尊の正体は本門八品所顕上行要付の南無妙法蓮華経であります。
本門八品所顕上行要付の南無妙法蓮華経は三大秘法総在の大法であり、これを本尊とし、戒壇とし、題目とするものです。それは既に南無妙法蓮華経の一大秘法に、萬法、萬行、萬戒の功徳を具しているからです。
さればこの十界の依正萬法を総在せる南無妙法蓮華経を我等末法衆生の信仰の対象とするとき本門の本尊となり、宗祖日蓮大聖人はこれを十界勧請の大曼荼羅としてご奠定(てんてい)されたのです。端的に申せば、本地の十界具足の南無妙法蓮華経といえます。この御本尊を、全身全霊を挙げて絶対帰依するときに、初めて人格の向上も功徳の受得も成仏得道も可能となるのです。